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等電位ボンディング・接地対策には Roxtec シール

電気・電子機器を保護しましょう

等電位ボンディング・接地対策には Roxtec シール

装甲ケーブルや鋼管のシーリングに Roxtec BG™ システムを使用することで、短絡や落雷が起きた場合に安全性を維持することができます。 このシステムは、全ての主要な認証機関から認められていて、要求の厳しい産業や用途のニーズに応えることができます。 Roxtec BG™ シールは、等電位ボンディングと接地を行えるだけでなく、火、ガス、水の侵入に対しても認証済みの保護を提供します。

シーリング専門家に相談する 

等電位ボンディングと接地は、人の安全を確保するために施され、敏感な機器を保護する対策法です。 金属体に等電位ボンディングを施すことで、電気エネルギーの形成を防ぎます。そして、電位差のある複数の物体に同時に触れても、人体への危険性を最小限に抑制できます。 接地は、短絡や落雷によって発生する過渡的な電圧を逃がす手段です。

さらに電磁シールドの要求がある場合は、Roxtec ES システム がおすすめです。

等電位ボンディングと接地とは?

クリックすると電気安全性に関する用語の意味が表示されます。

規格と用語

適用される規格と、等電位ボンディングと接地に関する用語を解説した下のリストをご覧ください。 

免責事項

Roxtec は、自社製品の性能を説明するにあたり、各用途に適用される公式基準の有効な改訂版を参照するよう常に努めています。 ただし、内容は変更される可能性があるため、掲載している情報は規制本文の全内容ではなく、有効ともみなされません。 Roxtec BG™ シーリングシステムを含む全ての Roxtec 製品は、Roxtec 製品およびサービスに係る一般販売条件 (「T&C」) に従い販売されます。 T&C の最新版は、こちらをご確認ください。

等電位ボンディングと接地は、人の安全確保と重要な電子機器を保護するために必要不可欠です。
ミカエル・グラッド Roxtex EMC 技術製品担当

リスクの排除

配線や配管に等電位ボンディングおよび接地を施すことにより、人の安全を確保すると同時に、電気機器設備を保護することができます。 Roxtec BG™ は、どんな用途にも高い費用対効果とスペース効率を実現できるようデザインされたソリューションです。

Roxtec BG™ システム

Roxtec BG™ 貫通部シールは、人の安全確保と電子機器設備の保護を目的としています。 このシステムは、モジュラー式の配線・配管貫通部密閉シールで、等電位ボンディングと接地を施すことができます。 同時に、火、水、塵埃、汚れ、ネズミなどの外環境からのリスク要因に対する保護も提供します。

システム構成部品

このシステムは、鋼製またはアルミニウム製の導電性フレーム、Roxtec BG™ シーリングモジュール、ステイプレート、圧縮ユニット、施工時に使う潤滑剤で構成されています。 フレームは、様々な形状とサイズから選択できます。 壁や仕切りを貫通する配線や配管の開口部を設けて、このシステムを建物に取り付けることができます。取り付けは、建設期間中でも建設後でも可能です。

フレームと等電位化システムとの間の電気的接続は非常に重要です。 配線や配管の周囲を密閉するため、Roxtec BG™ シーリングモジュールをフレームに挿入します。 モジュールに組込まれたブレイドがケーブル装甲/鋼管と接続されることで、フレームへの電気導通を確保します。 次に、圧縮ユニット (Roxtec Wedge) を挿入し、ボルトを締め付けて密閉が完了します。

試験され認証を受けた性能 - 等電位ボンディングと接地

Roxtec BG™ シールを一度取り付けると、貫通部と接続された設備機器を過渡的な電圧や故障電流の影響から保護します。 このシステムは、接地導通 (IEC 60079-0)、短絡と故障電流の耐性能力 (EN 50262/IEC 62444)、電流サージ (IEC 62305) など、いくつもの試験を様々な機関で受けています。Roxtec BG システムは、CSA 規格の認証を受けていて、ケーブルやコンジットと使われるフィッティングに関する要件 (UL 514B および CSA C22.2 No.18.3-04) に適合し、ならびに等電位ボンディングと接地装置に関する要件 (UL 467 および CSA C22.2 No.47-07) にも適合しています。

Roxtec BG™ と BG™ B ソリューション

Roxtec BG™ および BG™ B 製品群は、1 つの開口穴を貫通する装甲ケーブル、シールドケーブル、鋼管などを安全かつ効率的に等電位ボンディング、接地できるようデザインされています。 Roxtec BG™、Roxtec BG™ B システムの各モジュールには、金属フレームに直接か隣合わせのモジュールを介して接触することでボンディングできる導電性のブレイドがついています。 システムを貫通する各配線や配管は、それぞれモジュールを介して接続できます。 通常の接地システムに接続されている場合、フレームが中間接地バーとして機能します。 

Roxtec BG™ B ソリューションは、ケーブルグランドと比べて最大 70% も面積効率が優れています。そして、ケーブルグランドの代替となり、メタルクラッドや装甲ケーブルの端末処理ができます。 配線開口穴を貫通するさまざまに異なる外径のケーブルを単独でも複数本でもシール密閉できると同時に、認証された性能の等電位ボンディングと接地処理も確実に行うことができます。 このソリューションは効率的でかつ柔軟性があり、シンプルなデザインなので施工作業も簡単です。 

Roxtec BG™ モジュールは同形状の部品を 2 つに分割でき、施工すると一対に合体します。 同心円状に形成されているゴムの層は剥がせるようになっていて、ケーブルの外径に合わせてぴったりとフィットします。 この層状のゴムのおかげで、外環境から保護するためのケーブルシースの外径、電気的保護のためのケーブル装甲の外径のどちらにも合わせることができます。

Roxtec BG™ B モジュールは、片側で電気安全性を確保し、もう片側で外環境からの保護を確保するソリューションで、キャビネットや電気設備の筐体に最適です。 

BG modules_innovative technologies_BGB.jpg

Roxtec BG™ モジュールは、両端で外環境からの保護を確保し、中間に電気安全性を確保するパーツがあります。 Roxtec BG™ ソリューションは、壁や床を貫通する配線用の開口穴に最適です。

BG modules_innovative technologies_BG.jpg

Roxtec BG™ および Roxtec BG™ B ソリューションは、次の保護性能の認証を受けています。 

  • 電気安全性
  • 危険 (Ex) 場所
  • 等電位ボンディングと接地 
  • 防火、気密、水密 

Roxtec BG™ システムの性能試験

Roxtec BG™ ソリューションは、過電流が発生する可能性のある用途に合うようデザインされています。 求められる耐性レベルに応じた電流が、モジュールを介してフレームとその終端コネクタに流されます。 電流のレベルは、適用される電気規格により決まり、配線のサイズによって異なります。 Roxtec BG™ システムは、モジュールサイズが大きくなるにつれブレイドの断面積が大きくなることで対応しています。

下表は、各モジュールサイズの銅断面積と試験された電流値を示しています。 これは、技術資料に記載されている情報の一例です。 

各モジュールサイズのブレイド

BG モジュールサイズ ケーブル範囲
(外径Ø mm)

ブレイドの総断面積
(mm²)

AWG サイズ
20w40 3.5 - 16.5 4 11
20 4 - 14.5 8 8
30/30w40 10 - 25 13 6
40 10-32 9.5 - 32.5 21 4
40 21.5 - 34.5 21 4
60 24-25 24 - 54 42 1
60 28 - 54 42 1
80/90 48 - 71 42 1
120 67.5 - 99 42 1

各モジュールサイズの電流およびサージ耐性

BG モジュールサイズ AC 短絡試験
UL 514B/UL 467, CSA 22.2 No 18.3-04/No 41.07 の要件 試験: EN 50262,/A1,/A2装甲ケーブル分類B電流要件 A, 1秒 試験, 1秒
電流 (A) 電流 (A)
20w40 1180 4 1530 6 Cat A, 500 500
20 1180 4 1530 6 3060 3480
30/30w40 1530 6 1530 6 4000 4101
40/40 10-32 2450 6 2450 6 5400 5409
60/60 24-54 4900 6 5050 9 7200 7495
80/90 5050 9 5050 9 10400 15274
120 5050 9 8030 9 10400 15274

 

Roxtec での性能試験 - 短絡接地

等電位ボンディングと接地の確認方法

全ての電気設備で、正しく機能するか確認しましょう。 Roxtec BG™ ソリューションの電気的性能を検査するには、国内規制に従って最低 10 ADC の 4 極法で接触抵抗を確認することをお勧めします。

Roxtec BG™ システムの竣工検査方法

落雷サージ対策としての Roxtec BG™ ソリューション

雷保護システム (LPS) は、落雷によって発生する過渡電流を大地に逃がすことを目的としています。 Roxtec BG™ システムは、主要な雷保護システムとして機能するようには設計されていませんが、 間接雷の被害から守ります。 間接雷であっても、隣接する金属物体、ケーブル、パイプに過電圧が誘導される可能性があります。 Roxtec BG™ シールの使用で、間接雷の被害を可能な限り低減することができます。 落雷によるサージおよび過渡的な過電流・過電圧は広帯域スペクトルを持っているため、設備機器の損傷を防ぐためには EMI 対策も考慮した接地方法が必要です。

Roxtec BG™ システムの性能試験は、雷保護の規格である IEC 62305-1 に基づいて実施しています。 この規格は、IEC 60060-1 よりも厳しい規格で、約 20 倍のエネルギーを含む落雷を扱っています。

風力タービンのライフサイクルをシミュレーションするために、50kA から 200kA までの電流レベルで、合計 33 のサージ電流のサイクル試験を行いました。 試験期間中、試験ケーブルの接触インピーダンスに変化はありませんでした。  

落雷の種類

落雷には様々な種類があります。 

  • 直撃雷
  • 設備近傍の大地への落雷
  • 電源線への直接落雷
  • 電源線近傍の大地への落雷

これらの落雷は、感電、火災、爆発、電気システムの故障など、様々な被害つながる可能性があります。 

落雷の様子

上のアニメーションは、落雷の様子です。例えば、 塔の上に落雷したとします。 塔自体は、Roxtec 製品ではなく、雷保護システム (LPS) によって保護されています。 そのエネルギーが主要保護システムに沿って大地面に向かうと、塔に沿って配線されたケーブルに大きなサージや過渡的な電流が流れます。 このような落雷による二次的な影響で、接続されている建物内の機器設備は容易に損傷します。ケーブルがシールドされている場合、サージや過渡的電流はケーブルのシールドへと誘導されます。 Roxtec BG™ シーリングソリューションを使用することで、その影響を抑制し、設備機器を保護することができます。

Roxtec BG™ – 付属的な特長

ボンディング用導体は、故障が発生した場合に一定の電流によるストレスに耐えるために一定の断面積を必要とします。 電気規格では、そのサイズに関して指針が示されています。 ただし、供給電源の周波数 (通常 50/60Hz) よりもはるかに高い周波数用導体として効率よく機能させるには、導体の形状が大きく影響します。

Roxtec BG™ システムは、最短の長さで組み合わされたボンディング用ブレイドが全体として有益な構造を形成することで、インピーダンスを大きく下げられる特長があります。 周波数が高いほど、信号は物質の表面だけを伝搬する傾向があるため、導体の幅は広い方が良いという法則があります。 また、ケーブルの装甲やシールドを伝導する高周波干渉を防ぐためには低インピーダンス化が重要となり、そのために経路は短い方が有利です。 そうすることで、電磁両立性や EMI (電磁干渉) からの保護に不可欠である高周波機能接地を効率的に行うことができます。 ケーブル装甲/シールドや鋼管を介して伝導される電磁ノイズは効率的に大地に逃され、電気安全性が損なわれることもありません。 Roxtec BG™ システムは、100MHz までの電磁シールド対策に効率の高いソリューションを提供します。

Roxtec シールは、IEEE 299 のようなシールドエンクロージャーの規格に従って試験されています。エンクロージャー全体のシールド効果を測定する前に、壁構造にシールを取り付けて試験を実施します。

シールド性能の測定と放射 EMI 対策については、こちらをご覧ください。

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