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重大事故に至るスイッチギア故障を防ぐ方法

内部アークの型式試験に合格できる電線シールを選定しましょう

高電圧および中電圧スイッチギアを扱う事業者やメーカーは、すべての高電圧/中電圧コンパートメントにおいて、油入開閉器を内部アークの型式試験に合格した遮断機と交換する必要があります。 内部アークの一般的な原因は、メカニカルなケーブルシーリングシステムを使用することで防ぐことができます。 詳しくは、Threepwood Consulting 社のホワイトペーパー「Internal Arc & Arc-flash in HV/MV Switchgear (高電圧/中電圧開閉装置における内部アークとアークフラッシュ) 」のなかで、アークフラッシュの専門家 Ian Naylor 氏が解説しています。

このホワイトペーパーでは、典型的なタイプの開閉装置に焦点を当て、内部アークとアークフラッシュ故障の重大な影響について説明しています。また、内部アーク試験と関連する国際基準についても解説しています。 内部アークやフラッシュオーバー/アークフラッシュを防止するための設計基準、リスク低減対策のクラス分類についての識見も得られます。

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大火災の防止 

この文書は、命を守ることに主眼を置いています。 油入開閉器の故障が多く発生すれば、人命に関わる重大事故となり、ダウンタイムやコストも発生します。 そこで、Ian Naylor 氏は、すべての油入開閉器の交換を推奨しています。 ただ、交換する場合は、北米標準 IEEE C37.20.7 や広く使われている国際標準 IEC 62271-200 に準拠し、内部アーク型式試験に合格している開閉器であることが重要です。 

油入開閉装置は耐内部アーク性能を認められたものではありません。新しい油遮断/絶縁開閉器も同様です。 スイッチギアの故障を低減し大規模な爆発と圧力上昇を防ぐため、すべての事業者やメーカーは、使用する設備が耐内部アーク性能を認められたものかどうか確認する必要があります。 そうすることで、万一内部フラッシュオーバーが起きた際に、アークと爆発を食い止め故障を安全に収められるか確かめることができます。     

試験に適したシール

このホワイトペーパーでは、ノルウェーの SATS (Scandinavian Association for Testing of Electric Power Equipment スカンジナビア電力装置試験協会) が実施した、内部アーク試験について記述しています。 この試験において、ABB 社はスイッチギアの中電圧接続コンパートメントで内部アークの分類試験に合格しました。 ABB 社は、設計の一部に Roxtec ケーブルシーリングシステムを採用しました。 採用されたシールは、爆風荷重とピーク時圧力に耐え、認証済みの耐火性能を発揮するものです。また同時に、水と埃に対して要求される IP 等級および NEMA 規格にも対応できます。 さらに、シールは害虫・害獣への耐性も保証されています。 シーリング材は火災の原因になるこはありませんし、ハロゲンフリーです。 

動作時の安全、故障時の保護

Ian Naylor 氏は、スイッチギアの爆発リスクを低減するためにあらゆる策を講じる必要があると述べています。そして当然のことながら、遠隔操作が対策のクラス区分の最上位にあると言います。 彼は、内部アークの型式試験がリスク低減に重要であると考えています。そして、スイッチギアがその内部アーク型式試験に合格するのに、既に試験を受け認証されているケーブルシーリングシステムを使うのが有効だと述べています。 そのシールは、水や埃の侵入や害虫・害獣などのアークの原因となるものを防ぎ、万一アークフラッシュの際には、爆風荷重や延焼の被害を低減する性能があります。

また、スイッチギアだけでなく建物にも同じケーブルシーリングシステムを使い標準化すると、さらにコスト効率の向上になります。 高信頼性の高電圧/中電圧スイッチギアは、安全かつ安定した配電のために不可欠です。そして、部分放電 (PD) とその結果として起こるアークフラッシュの原因となる相対湿度から設備を確実に保護することが重要なのです。 シーリングの目的は、設備機器が乾燥して埃がない適温環境で動作できるよう保証することです。

著者から学ぶ

Ian Naylor 氏は、Threepwood Consulting 社の主任コンサルタントです。 長い間、ヨーロッパ、中東、アジア、オーストラリア、ニュージーランドで、内部アークタイプ型式試験と高電圧/中電圧開閉装置のプロジェクトに携わってきた経験があります。 Naylor 氏は、内部アーク型式試験を含む IEC 62271-200 規格の更新をする IEC Maintenance Team (MT) 14で、英国の代表をしています。 

Threepwood Consulting 社のホワイトペーパーで、もっと詳しい技術情報を読んでみてください。

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